眼瞼下垂とは

眼瞼下垂(がんけんかすい)とは、上まぶた(眼瞼)がうまく開かず、下がった状態になってしまう病気です。
その結果、視野が狭くなる・目が開きにくい・眠そうに見えるなどの症状が現れます。

眼瞼下垂には大きく分けて先天性(生まれつき)と後天性(大人になってから発症する)の2つのタイプがあります。

先天性眼瞼下垂

生まれつきまぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)が弱い、またはこの筋肉を動かす神経の働きに異常がある場合に起こります。
小児のうちに気づかれることが多く、重度のケースでは視力の発達に影響することもあります。

後天性眼瞼下垂

成人以降に発症する眼瞼下垂で、加齢性が最も多いタイプです。

加齢とともに、眼瞼挙筋とまぶたをつなぐ**腱膜(けんまく)**がゆるんだり伸びたりすることで、まぶたを十分に引き上げられなくなります。

また、次のような原因でも起こることがあります。

主な症状

眼瞼下垂になると、次のような症状が現れます。

このような症状は、見た目の印象だけでなく**生活の質(QOL)**にも影響します。

治療について

まぶたの下がりによって視界が狭くなる、または見た目や生活に支障を感じる場合は、手術による治療を行います。

最も一般的な手術は、上まぶたの皮膚を小さく切開して伸びた腱膜を縫い縮める「眼瞼挙筋短縮術」です。
まぶたを支える構造をしっかり整えることで、自然なまぶたの開きを取り戻すことができます。
手術適応がある場合は紹介させて頂きます。